ワーキングメモリとは、情報を一時的に記憶して処理する能力のことです。
さっき頼まれたことを忘れてしまう、一度に2つのことができないなどは、ワーキングメモリの働きが弱いからかもしれません。
今回は、ワーキングメモリについて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
□ワーキングメモリとは?
ワーキングメモリとは、認知心理学で用いられる概念で、作動記憶や作業記憶と呼ばれることもあります。
脳にある前頭前野の働きのうちの1つであり、動作や作業をする際に必要な情報を一時的に記憶して処理する能力です。
私たちが行動する時や判断する時にも影響を与えているとも言われています。
その働きは、頭に入ってきた情報を脳内にメモ書きして、それを整理し、いらないと判断したものは削除します。
機能することによって、瞬間的に適切な判断を下せていると言われているでしょう。
例としては、私たちが会話している際に相手の話を聞きながらそれを記憶し、話したことから相手の意図を汲み取って、話の順序に沿っていらない情報を削除していくということが挙げられます。
これは、ワーキングメモリが情報処理を行っているからです。
ワーキングメモリの大きさには個人差があります。
人によって、情報を迅速に処理できる能力が異なるのです。
ワーキングメモリは記憶と整理、記憶の削除の3つの働きがありますが、何が苦手かによって困りごとも様々あります。
この能力は成長と共に発達するものです。
□発達障がいとワーキングメモリの関連性
それでは、発達障がいとワーキングメモリはどのように関連しているのでしょうか。
発達障がいとワーキングメモリが低い人には共通の特徴があります。
発達障がいには、衝動的だったり不注意だったりする行動が挙げられます。
また、読み書きが苦手といった特徴もあるでしょう。
集中力がないこともよくある特徴です。
これらの特徴は、ワーキングメモリの低い子どもにもみられます。
ワーキングメモリが低い人は、一時的に情報を記憶し整理することが苦手な傾向にあるでしょう。
そのため、発達障がいと関連性があるといわれています。
「うちの子はどうだろう」と不安になられた場合は、専門家に聞いてみられることをお勧めします。
□まとめ
この記事では、ワーキングメモリについて解説しました。
この能力が低いと、情報を記憶したり整理したりいらない記憶を削除したりすることに困難が生じる場合があります。
また、ワーキングメモリの低い人と発達障がいには共通する特徴がありました。
自分の子どもについて不安がある方は、専門家に一度相談してみてはいかがでしょうか。