子どもに障がいがある場合の就学の選択肢のひとつに「特別支援学校」があります。

特別支援学校とはどのようなものなのでしょうか。

また、特別支援学級と何が違うのでしょう。

この記事では、特別支援学校の特徴や特別支援学級との違いについて解説します。


□特別支援学校とは?


特別支援学校とは、心身に障がいのある児童・生徒が通う学校のことを指します。

幼稚部・小学部・中学部・高等部と編成されています。


基本的には、受給者証を持たない子どもたちが通う幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準じた教育をおこなっています。

それに加えて、障がいのある児童・生徒の自立を促すための支援や教育も行っているのが特徴です。


学校教育法第72条において、特別支援学校の目的が定められています。

主な目的としては、障がいによって生じている学習上、または生活上の困難を克服して自立ができるよう必要な知識技能を教えることです。


また2007年の法改正によって、それまでは「盲学校」「ろう学校」などと区別されていたものが一緒になって、特別支援学校になっています。

現在は、盲学校やろう学校など全て特別支援学校に含まれています。


統合されたことによって、さまざまな障がいを持つ子どもの教育ニーズに応えることが期待されています。

また、地域の障がいのある子を支援する中核のセンター的な機能も担うことを目的としています。


□特別支援学級とは何が違う?


続いては、特別支援学校と特別支援学級の違いをご紹介します。


特別支援学校が障がいのある子どもが通う学校であるのに対して、特別支援学級は、受給者証を持たない子どもたちが通う小学校や中学校の中にある、障がいのある児童のために設置されている学級の1つのことを指します。

特別支援学級では、他の大勢の子どもたちと同じスピードで学習するのが難しい子を対象に、少人数制でクラスが編成されています。

少人数で授業を行うため、それぞれの子に合わせた進捗で適切な学習を行えます。


特別支援学校では、その専門の免許を持った教員が在中していることが多いですが、特別支援学級では、通常の教員が対応することが多いです。

そのため、特別支援学校の方がより障がいを持つ子への理解が深い傾向があります。


また、特別支援学校では、生活上の自立を支えることを目的としています。

それに対して、特別支援学級は、個々に応じた学習教育を行うことが目的です。


□まとめ


今回は、特別支援学校について説明しました。

以前は、盲学校やろう学校など別々に存在していたものが、現在は特別支援学校として統合されています。

また、特別支援学級との違いも解説したので、ぜひ就学先選びの参考にしてみてください。