発達障がいという言葉は身近なものになっています。

類似した言葉として、記憶障がいというものがあります。

その2つはどのように異なるかご説明します。


□発達障がいと記憶障がい


発達障がいとは、生まれつき脳の機能の違いによって、発達障がいではない人と行動や知能に違いがある状態のことを指します。

発達障がいといっても、さまざまな種類があります。

例えば、不注意や多動が特徴的なADHDや、特定の学習のみに困難を抱える学習障がいなどがあります。

発達障がいは後天的なものではなく、先天的なものだと認識しておきましょう。


続いては、記憶障がいです。

記憶障がいとが、過去の出来事や経験などの記憶が失われてしまい、思い出せない症状のことです。

さらに、新しく情報をインプットできなかったり、覚えたとしても忘れてしまったりするのも症状としてあるでしょう。

記憶障がいの原因として挙げられものが、認知症です。


記憶障がいにも幅があります。

コンロの火を消したかどうか忘れてしまうといった短期的なものから、ずっと一緒に生きてきた家族の名前を忘れてしまうという長期的なものまであります。


記憶障がいにはこのように種類があり、代表的なものは短期記憶障がいと長期記憶障がいです。

短期記憶障がいは数秒から数分という短期の記憶ができなくなるものです。

脳の海馬という場所の異常が原因となっているでしょう。


長期記憶障がいは、一般的な常識や自分自身のことについても忘れてしまうといったことが特徴です。

他にもエピソード記憶障がいや手続き記憶障がいなどもあります。


□ワーキングメモリと発達障がいとの関係について


上記では、記憶障がいについてご説明しました。

それに関連してワーキングメモリについてもご説明します。


ワーキングメモリとは、作業記憶や作動記憶と呼ばれることのある概念で、作業や動作に必要な情報を一時的に記憶して処理する能力のことを指します。

つまり、ワーキングメモリの役割としては、入ってきた情報を脳内にメモ書きをして、どの情報に対応すれば良いか整理して不要なものは消すというものです。


ワーキングメモリが弱いということと発達障がいの特性には共通点があります。

そのため、両者は関連していると考える専門家もあるでしょう。

しかし、両者の関係性については「発達障害の診断が下りている子どもはワーキングメモリの数値が弱い傾向にある」というデータがあるのみです。

決定的なものは明らかになっていないので、注意しましょう。


□まとめ


この記事では、発達障がいと記憶障がいについてご説明しました。

記憶障がいは発達障がいと異なるものなので、区別しましょう。

また、ワーキングメモリの弱さも発達障がいではありません。




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