周りの方が言った言葉をそのまま繰り返す「おうむ返し」は、言葉の発達とともに減ってくるものです。

まだ十分に言葉を上手く扱えない子供はおうむ返しをすることが多いですが、会話が成り立たないこともあり、いつまで続くか不安になりますよね。

そこで今回は、おうむ返しがいつまで続くのかや、改善方法をご紹介します。


□おうむ返しはいつまで続く?


おうむ返しには、その場で復唱する即時エコラリア、過去の内容を繰り返す遅延エコラリアの2種類があります。

遅延エコラリアは、CMのフレーズを関係のない時に言ったり、以前に誰かが言っていたセリフを後日言ったりすることが当てはまり、時間をおいて繰り返すことが特徴です。


子供のおうむ返しは、3歳ごろまで続くといわれています。

相手の言っていることが理解できるようになったり、返事をきちんと言葉で表現できるようになったりすれば、自然と減っていくものです。


よく、おうむ返しが多い子は自閉症だという言葉が行き交いますが、それは誤解です。

確かに、自閉症の子はおうむ返しが多い傾向にあります。

しかし、おうむ返しが多いという理由だけで自閉症であると診断されるわけではありません。


おうむ返しをすることで言葉を学んでいるという側面もあるので、おうむ返しをいけないものだと決めつけず、長い目で見守っていくことが大切です。


□おうむ返しを卒業して会話をするためには


おうむ返しを卒業するためには、おうむ返しを恐れることなく、親からたくさん話しかけることが求められます。

子供が言葉を学ぶ最も身近な存在は、お母さんとお父さんです。

気長に構え、言葉や会話が子供の頭のなかで蓄えられていることをイメージしながら、楽しく話しかけていきましょう。

おうむ返しでも良いので、まずは言葉の意味や会話の趣旨を理解できるようにすることが大切です。


そろそろ言葉や会話の意味を理解できるようになったと感じたら、2択やふたつ返事で答えられるような問いかけをするのではなく、「なんていうの?」と聞いて、子供に言葉を話して貰えるような問いかけをしましょう。

答えを親から言うことは避け、言葉の頭文字や、ジェスチャー、写真などの情報を提供することで、あくまで子供が自分で言えるようにサポートします。


この時、もし間違っていても、またおうむ返しになってしまっても、言葉を理解しようとして、答えを言おうとした姿勢を認め、褒め、温かく受け止めてください。

そうすることで、人とのコミュニケーションを楽しめるようになっていきます。


□まとめ


今回は、子供のおうむ返しについて解説しました。

おうむ返しは、言葉が発達する3歳程度まで続くとされていますが、それぞれの子供の成長スピードによって様々です。

親としてできることは、子供の言葉を引き出し、会話を楽しめるようにしていくことです。

今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ実践してみてください。




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