軽度知的障がいとは先天性の障がいです。
そのため、幼児期であっても何らかの特徴が見られることがあります。
軽度知的障がいに限った話ではありませんが、障がいはなるべく早く発見し、対応することが非常に大切です。
お子さまにとってより良い環境をつくるために、幼児期に見られる軽度知的障がいの特徴について確認していきましょう。
□幼児期の軽度知的障がいの特徴とは
軽度知的障がいは、学習障がいや高機能広汎性発達障がい、注意欠陥多動性障がいなどの様々な障がいの総称です。
幼児期に見られる特徴としては、以下の4つの点が挙げられます。
・言語の遅れ
言語の発達に関してはかなり個人差が大きいため、なかなか一概に指摘することはできませんが、2歳になっても二語文が話せない場合は、軽度知的障がいを疑うことができます。
・聞く、話す
周囲の話をなかなか聞けなかったり、論理的にお話ができなかったりする場合も、軽度知的障がいを疑うことができます。
また、物事の先を推理できない場合も軽度知的障がいかもしれません。
お子さまに「今日はいつもの時間に○○がないね。どうしてかな?」と聞いてみてください。
・衝動性や多動性
2歳、3歳になるとイヤイヤ期に突入し、癇癪を起こす子もいるでしょう。
しかし、癇癪の背景には必ずなんらかの理由や要求があります。
理由もなく暴れたり、叫んだりする場合は、注意欠陥多動性障がいかもしれません。
また、落ち着きがなく、じっとしたまま話を聞くのが苦手な場合も、その可能性があります。
・コミュニケーション
会話が成り立たない場合は、軽度知的障がいの可能性が高い傾向にあります。
興味のあるお話の時だけ会話が成り立つという場合も、同様です。
□軽度知的障がいの診断や判断基準
軽度知的障がいであると診断されるには、専門的な医療機関への受診が必要となります。
一般的には知能検査によって評価がおこなわれ、IQ値が平均から一定値低い場合に目安として考慮されます。
ただIQの数値だけでそのまま社会生活への影響を推し量れるわけではないため、現在は総合的に判断されることが一般的です。
たとえば、記憶や言語、問題解決力や、対人コミュニケーション、行動管理などへの適応機能が重視されます。
これらのうち、あらかじめ決められている領域で遅れが著しいと認められると、軽度知的障がいであると診断が下りるというわけです。
知的障がいについては軽度・中程度・重度・最重度の4段階で評価されますが、幼児期では評価が難しい場合もあります。
そのような場合には「全般性発達遅延」と診断される場合もあるため、頭の片隅に入れておきましょう。
□まとめ
今回は、幼児期の軽度発達障がいの特徴について解説しました。
幼児期に見られる軽度発達障がいの特徴は、言語の遅れ・コミュニケーション・衝動性や多動性などがあります。
これらの特徴に心当たりがある場合は、一度かかりつけ医に相談してみることをおすすめします。