発達障がいの中でも、ADHDの子にしばしば見られる特性に「過集中」というものがあります。
この記事では、過集中とはどのようなものなのか特徴をご説明します。
過集中の特性とうまく付き合っていく方法もご紹介しますので、ぜひ一読ください。
□過集中とは?
発達障がいの子は様々な特性を持ちます。
その特性はそれぞれ個人によって異なるでしょう。
発達障がいの中でもADHDの特性の中に、過集中というものがあります。
過集中とは、何か作業をしている時や何かに気を取られている時に、人よりずっと集中している状態のことです。
その状態になると、時間や周囲などを気にすることが難しくなります。
何度も呼びかけても反応がないときは、過集中の状態かもしれません。
ADHDというと、集中力を欠いたり、気が散りやすかったりといった「不注意」の印象をお持ちの方も多いでしょう。
しかし、ただ集中できないのではなく、反対に、好きなことに対しては人並み以上に熱中する特性がある子もいます。
好きなことを探求したり熱中したりして、大きな成果を成し遂げることもあります。
このように、特性はプラスに働くことも大いにあります。
□過集中への対策と注意点をご紹介
物事に熱中する特性「過集中」についてご紹介しました。
集中しすぎて日常生活に支障をきたしてしまうこともあるかもしれませんが、上手に付き合えば、強みを発揮してくれるでしょう。
続いては、過集中への対策と注意点をご紹介します。
対策の1つ目は、スケジュールを立てることです。
時間を忘れて集中することはときには良いことですが、その分集中が切れたタイミングでドッと疲れが襲ってきます。
また、大切な予定があるのを忘れて作業に没頭してしまい、約束をすっぽかしてしまうこともあるでしょう。
もし時間を忘れて集中してしまうなら、スケジュールを立てることをおすすめします。
何時から何時までその作業をするのか、何分間休憩を取るのか、決めてから取り掛かりましょう。
アラームを使って休憩時間が把握できるようにすると良いでしょう。
2つ目の対策は、時計を見る癖をつけることです。
時計をこまめに確認する癖をつけることで、時間を意識し続けられます。
3つ目は、身近な人に協力してもらうことです。
自分だけの力で過集中に向き合おうとしても限界があるかもしれません。
とても集中している状態に入ってしまったら、他のことは忘れてしまいますよね。
そのため、すべて自分だけで対応しようとせずに、身近な人にも協力してもらうと良いです。
身近な人は定期的に声をかけてあげると良いかもしれません。
声では気づかない場合は、肩や手に触れて呼びかけるのも効果的です。
最初は、スケジュールを立てて時間を守るように意識しても、うまくいかないことがあります。
うまくいかずに落ち込むこともあるかもしれません。
しかし、習慣を変えるのは難しいことですので、スケジュール通りにいかないことも当たり前にあると思って、落ち込みすぎないことが大切です。
一度でも成功したら、成功した自分を褒めてあげましょう。
周りのご家族も、子どもや家族が過集中の特性をお持ちの場合、声かけやスケジュールの管理などで協力してあげてください。
□まとめ
今回は、過集中とはどんな状態なのかご説明しました。
また過集中への向き合い方と注意点もご紹介しました。
過集中をうまく使うと、大きな成果に結びつくことも大いにあります。
日常生活に支障が出ないようスケジュールを立てたり、タイマーをセットしたりすると良いかもしれません。