「癇癪の強い子は発達障がいの可能性がある」
このような言葉を聞いたことはありませんか。
今回の記事では子供が癇癪を起こす要因と、癇癪と発達障がいの関連性についてご紹介します。
□癇癪を起こす3つの要因
1つ目は、「やりたいことができないこと」です。
子供はまだ体の機能が低いため、自分の思い通りに体やおもちゃを動かせません。
それがフラストレーションとなり、癇癪につながります。
2つ目は、「言いたいことが伝わらないこと」です。
言語も体同様発達途中であり、言いたいことが伝わりにくいため癇癪につながりやすいです。
3つ目は、「イライラ」です。
眠い時に寝ればよいことをまた理解していない子供は、体調変化や体調不良に対しイライラを感じやすいです。
それが癇癪につながってしまうことも多いです。
□発達障がいと癇癪の関連
「癇癪があるから発達障がい」、と短絡的につながるわけではありません。
しかし、発達障がいの子によくみられる症状が、結果として癇癪につながることもあります。
ここでは、発達障がいの子に見られる傾向を3つご紹介します。
1つ目は、「気持ちのコントロールができないこと」です。
人間は成長するにつれて、自分のストレスを減らすための工夫を行います。
これを専門用語で「自己調整」といいますが、発達障がいの子は自己調整や衝動性のコントロールができない傾向にあります。
これは結果として、ストレスにつながります。
ストレスは癇癪の発生要因となるため、結果として癇癪が発生しやすくなります。
2つ目は、「他者と自分の意図のすり合わせができないこと」です。
他者との意見のすり合わせには、「相手の気持ちの把握」と「妥協点を探すこと」の2つのステップが必要になります。
発達障がい、中でも自閉症スペクトラム障がいを持っている子供の場合、相手の気持ちを理解するのが難しいです。
そのため行動の抑止といった他者の異なる意見が、ただ不快なものとなって癇癪につながります。
3つ目は、「言葉に遅れがあること」です。
これは自分の考えの伝達を困難にするため、イライラにつながって結果として癇癪につながりやすいです。
□まとめ
癇癪は子供によくみられる症状ですが、中には発達障がいが起因しているものもあります。
お子さんの癇癪が多いと感じた場合、専門家に相談してみるのも良いかもしれません。
当施設では、子供たちの療育を行う福祉活動をしています。
子育てに関する不安などがあれば、お気軽にご相談ください。