子供の表現や動きは独特なもので、それに才能を感じたり、逆に心配したりするものです。
美術もその1つで、子供が描く絵に何か気づかされることも。
しかし、筆や鉛筆を思い通りに扱うのは難しく、せっかくのアイディアが上手に絵に表せられないこともあり、これは発達障がいの子が図工が苦手と言われる原因でもあります。
今回は、その発達障がいの子が図工が苦手である原因について詳しく解説します。
□発達障がいの子は図工が苦手?
発達障がいの子が図工が苦手であると認識したり、評価されたりする原因は、発達性協調運動症の可能性があります。
発達性協調運動症とは、スポーツと一括りにされるような全身運動から、文字を書いたり絵を描いたりするような手先の運動までの運動全般が苦手である症状です。
これらの症状は、「運動音痴」「字が下手」、もっと言えば「不器用」とまとめられてしまうことがほとんどで、あまり知られていません。
発達障がいの子は発達性協調運動症の可能性が高いですが、美術センスがないわけではありません。
鉛筆や筆を使いこなすことが苦手であるだけで、配色やデザインは得意な子もいます。
手先が上手く使いこなせないために、技術面での負担が大きい学校の授業で、図工が苦手と認識してしまうのです。
□図工が苦手な子が家でできる対策
せっかくの美術センスの芽をとらないようにするためにも、少しでも症状を軽減させることが必要です。
*昔遊び
けん玉やお手玉、あやとりなどの昔遊びは、指先の感覚を鍛えるのに効果的です。
家の中でできる上に難易度もさまざまなので、無理なく楽しみながら指先のトレーニングができます。
*粘土遊び
粘土遊びは、指先の力加減の感覚を鍛えられます。
ちぎる、丸める、伸ばすなどの技術面の練習に加えて、立体的なデザインを想像する力も養える方法です。
*一緒に料理をする
料理はいろいろな具材と器具を使うため、手先で柔軟な動きができるようになります。
具材を切る、調味料を軽量する、食材を洗うなど、一度の料理で何種類もの動きを経験できます。
包丁の使用は怪我が心配ですが、あまり心配しすぎずにやらせてみることも大切です。
一緒に作った料理に感動を覚え、好き嫌いも減るかもしれませんね。
□まとめ
せっかくの美術センスがあっても、それを上手く表現できないのはとても悲しいことです。
技術面の負担を減らせる方法で表現することも可能ですが、表現の幅を増やすためにも身近なものから手先を鍛える訓練をすると良いでしょう。
お子様と一緒に作業することで思い出もたくさん増えるので、ぜひ参考にしてみてください。