発達障がいの子にとって、小学校に進級する際にどのような学級へと入るかは大切な選択となります。
しかし、お子さまが自分自身で将来を選択するのにはまだ難しい年齢です。
そのため、多くの親御さまが悩まれていることでしょう。
今回は、発達障がいの子の就学先の決まり方や、決め方の判断基準、就学を迎えるうえで気をつけておきたいことを解説します。
ぜひ参考にしてください。
□発達障がいの子の就学先はどう決まる?
発達障がいの子の就学先は、まず小学校か特別支援学校かの2つの選択肢から、障がいの程度に応じて決定されます。
国が定めた基準から軽度の障がいであると判断された場合は、小学校の中の通常学級か特別支援学級かの2つの選択肢になるというわけです。
これらの就学先は、市区町村の教育委員会によって決められます。
教育学や医学、心理学など専門家の意見を加味し、「その子にとって最適な教育環境」を選択できるように判断するのです。
しかし最近では、親御さまの意見を聞く機会が設けられています。
教育委員会が判断した後に親御さまを交えてお話をしたり、はじめに保護者自身が判断して申請し、その内容に応じて教育委員会が審査したりなど、お住まいの地域によって様々な対応が取られています。
まずはお住まいの地域の仕組みを確認してみましょう。
また、就学後の状況やお子さまご本人の意向によっては、就学先が変わる可能性もあります。
その際の選択肢についてもあらかじめ把握しておくと安心です。
□通常学級の場合は「変化」に気をつけて
通常学級と特別支援学級にはそれぞれにメリットがあり、デメリットがあります。
たとえば通常学級は、通常学級の子供達とコミュニケーションが取れるため刺激を受けることができますが、学習についていけなくなったり、環境の変化に追い付けなかったりする可能性は否定できません。
発達障がいの子の多くは「変化」を苦手としますが、通常学級にはその「変化」の機会が多くあります。
クラス替えや席替え、時間割の変更など、日々のちょっとした出来事に変化があるため、そこにはきちんと配慮していかなければなりません。
逆に、特別支援学級は環境の変化が少ないため、落ち着いて過ごすことができるでしょう。
それでも、その子によっては他の子とは違うクラスに行くことに抵抗感がある場合もあります。
このように考えていくと、就学先をどのように判断していけば良いのか迷ってしまいますよね。
就学先を判断する時に大切なのは「お子さまのどのような所を伸ばしていきたいのか」を考えることです。
それに適した場所が通常学級なのか、特別支援学級なのかは、お子さまによって異なります。
親御さまはお子さまの得意なことや苦手なこと、性格を踏まえて考えておくようにしましょう。
最終的には、教育委員会や専門家の判断を取り入れて総合的に決めれば問題ありません。
万が一、就学後に不都合があったとしても、就学先を変えることは可能です。
その際の判断基準についても併せて考えておくと、安心して就学ができるでしょう。
□まとめ
今回は、発達障がいの子の就学先について解説しました。
通常学級か、特別支援学級か、なかなか判断できない場合は、お子さまを連れて見学してみる方法がおすすめです。
通常学級の環境の変化が心配な場合も、何度か訪問して見通しが付くようになればお子さまも安心できるかもしれません。
事前に情報を確認し、お子さまにとってどのような環境がベストなのかを考えていきましょう。