突然子どもが発達障がいと診断されると、親御さまは不安でいっぱいかと思います。
不安をゼロにすることは難しいですが、「どんな症状なのか」「どんな治療法があるのか」などの知識を身につけることで、少しは不安を和らげることができるかもしれません。
この記事では、発達障がいの概要や原因、そして治療法について解説します。
□発達障がいとは
発達障がいとは、生まれつき脳の発達に障がいがあることを指します。
主に、対人コミュニケーションを苦手としていたり、落ち着きがなかったり、物事を上手く進められなかったりすることが多く、人によってその症状は様々です。
症状の特性によって、学習障がい、自閉症スペクトラム症、注意欠陥多動性障がい、チック障がい、吃音の5つに大きく分けられます。
どれか1つのタイプだけではなく、複数の発達障がいを持つ人もいます。
実は、発達障がいが発生する原因やメカニズムは、現在はまだ解明されていません。
何らかの要因で先天的に脳の一部の機能に障がいがあるからだといわれていますが、原因不明と診断されることがほとんどです。
生まれつきではありますが、症状が顕在化するかは環境要因も影響していると言われています。
しかし、一面的に親御さまの育て方や愛情表現が原因であるというのは誤りですので、どうかご自分を責めないでください。「
□発達障がいの治療法について
発達障がいの治療法には、「薬物療法」と「生活療法」の2つがあります。
薬物療法では、症状を緩和するお薬が処方されます。
脳内のドーパミンやノルアドレナリンの伝達機能を高めることで対処します。
生活療法では、デイケアが実施されます。
障がいについての正しい理解を得るための心理教育や、対人関係でのスキルを身に着けるソーシャルスキルトレーニングなどがあります。
これらの発達障がいの治療は、発達障がいがあっても生活しやすいような方法を模索していく形で行われます。
不適応が生じている要因を分析し、不適応を軽減できるアプローチを考えます。
そうして、発達障がいがあっても生きやすい環境とスキルを実現し、社会に居場所を見つけます。
今の段階では残念ながら完治はできませんが、将来的には完治できると希望を持ちたいですね。
治療よりも大切なのは、親御さまや周りの方が協力し、お子さまの生活環境を整備し、適切な接し方をすることでサポートしていくことです。
発達障がいのあるお子さまが社会で生きていくには、他の人の協力が必要ですが、療育によりその負担を軽減させていきます。
□まとめ
今回は、発達障がいとは何かという知識について解説しました。
発達障がいを完治させることは今は難しいですが、上手に向き合っていく方法はあります。
発達障がいの特性をよく理解し、正しい知識を持って支えていきましょう。