発達障がいをお持ちの方の中には、人間関係において苦痛を感じている方もいらっしゃると思います。
そこで今回の記事では、その改善策の1つとしてアサーショントレーニングをご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
□アサーショントレーニングとは?
まず、アサーションとは「自分も他者も尊重したコミュニケーション方法」です。
この「尊重」は、自分か相手どちらかが欠けていても、コミュニケーションが苦痛を伴うものになってしまいます。
人間関係は、以下の3つに分類されるといいます。
1つ目は、攻撃的なコミュニケーション(アグレッシブ)です。
これは自分のことだけを考える考え方です。
2つ目は、非主張的(ノン・アサーティブ)です。
これは他者を尊重しすぎるあまり、自部のことを後回しにしてしまうことです。
3つ目は、アサーティブです。
これは、第一は自分だが、他者も尊重する考え方です。
アグレッシブとノン・アサーティブの良い点を掛け合わせたものと言えます。
そしてアサーショントレーニングは、アサーティブな人間関係の構築を目的とします。
□どのような利点がある?
1つ目は、「相手にとってキツい言い方になるケースに気付けること」です。
発達障がいがある場合、何らかの理由で「相手にとって嫌な表現」に気付いていない時があります。
アサーションを身に着ければ、相手の事情を踏まえた自己表現をできるようになります。
2つ目は、「相手の意図に気付きやすくなること」です。
発達障がいのある方に多い悩みが、「言葉で相手の意図を理解することができない」というものです。
そしてこれは、相手側の心情を理解していないことに起因することが多いです。
アサーションによって、相手について考える習慣が付きます。
したがって、相手の言葉や行動に隠れている「意図」に気付きやすくなるでしょう。
3つ目は、「コミュニケーションにおけるズレの減少」です。
アサーションによって相手の意図に気付けるようになれば、コミュニケーションにおけるズレも減少するでしょう。
たとえば親が何か頼みごとをしているとき、話の内容を聞きながらその意図を考えられるようになります。
また、何か質問に答えなくてはならない時、質問の意図を組むことで的外れな回答をすることがなくなります。
□まとめ
アサーショントレーニングとは、自他ともに尊重するアサーティブな人間関係の構築をし、コミュニケーションを苦痛を伴わないものにするトレーニングです。
また、他者の意図を考えつつ話を聞けるようになるといった効果も期待できます。
今回の記事が、コミュニケーションを円滑にするために一助となれば幸いです。