ADHDもアスペルガーも、大きく発達障がいという枠に入ります。

そこからADHDはADHD、アスペルガーは自閉症スペクトラムに分類されますが、両者には被る部分も多く、違いを見分けるのはなかなか至難の業です。

そこで今回は、ADHTとアスペルガーの違いを解説します。


□ADHDとアスペルガーの主な特徴とは


*ADHDの特徴


・多動性

場面や状況に応じた行動をすることが難しく、落ち着きなく動き回るという特性です。

順番を待てない特性も、多動性として認識されます。


・衝動性

あまり深く考えずに行動してしまったり、刺激に即座に反応してしまったりする特性です。

おしゃべりが多い、感情の抑制ができないといった特徴も見られます。


・不注意

集中できなかったり、忘れ物が多かったり、無くしものが多かったりと、ADHDには注意や集中が足りないという特性が見られます。


*アスペルガーの特徴


・社会性の特性

アスペルガーでは、社会のルールや常識に無関心であるという特性があります。

無関心なだけなので、悪気があるわけではありません。

周囲の空気を読んだり、配慮したりするのが苦手です。


・コミュニケーションの特性

コミュニケーション面では、自分の興味があることに対して次々と話す特性があります。

しかし、相手の話に被せて発言してしまったり、相手の反応に配慮せずに話し続けてしまったりすることがあります。


・こだわりの強さ

一度決めたルールや決められた手順に徹底してこだわることができます。

その反面、突然に計画が変わることが苦手です。


□ADHDとアスペルガーの違いは5つの項目に分けられる


1.コミュニケーション

コミュニケーション面では、ADHDの場合は会話をしようとする姿勢はあっても、自分のおしゃべりを優先してしまう特性が見られますが、アスペルガーの場合は自分の興味のない会話であれば、無関心な面があります。

またADHDとは違い、会話のキャッチボールが成立しないことが多いのも特徴的です。


2.社会性

社会性の面では、ADHDは相手の目を見ながら話すことができますが、アスペルガーでは苦手であるという違いがあります。

アスペルガーだと人間関係に興味を持たないことが多いため、空気を読むことも苦手としています。


3.こだわり

ADHDはこだわりが強く出るところがありますが、同時に飽きっぽい特性があり、決まった手順や動作に固執することはありません。

一方アスペルガーは、決まった手順やルールを継続的に守り、興味の対象が狭いために好きなものはとことんこだわります。


4.感覚過敏

ADHDは感覚過敏な面がありませんが、アスペルガーには感覚過敏な面が見られます。

例えば、肌触りにこだわり他の素材のTシャツが着れなかったり、お米の味や匂いにこだわりがあったりする事例があります。


5.スポーツ

ADHDは、そこまで体を動かすことは苦手ではありません。

チームスポーツも問題なく行うことができます。

一方アスペルガーは、体を動かすのが苦手で、スポーツなどは上手にできません。


□まとめ


一見するとわかりにくい、ADHDとアスペルガーの違いですが、詳細に見ていくとそれぞれに特性があることが分かります。

ただ、ここで紹介したのはあくまで代表例の1つであり、人によって違う面ももちろんあります。

その人自身をしっかり見て、一人として向き合うことが大切です。




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